従兄弟のケンが
東京から帰ってきた。
映画関係の仕事に就くのが夢で
社会を知り尽くしたかのような
物知りぶった生意気な態度をとる
そして、
人から受けた恩に
感謝をしないような人間だ
若さ故の過ちなのだろうと
誰もが彼のことを見守るように接していた
そんな彼が
数年前
東京に行くから
送迎をしてくれないかと頼ってきた
「 めんどくせーなぁ 」と思いつつも
熊本空港まで送迎をし
ついでに小遣いも渡した
ほいで何ヶ月か経って
お盆休みに東京から帰ってきた彼だが
手土産も挨拶さえもない
大きな夢を持って東京へ行った彼は
東京の荒波に揉まれ、
「社会の現実」というものを痛いほど知って
常識と良識を身につけて帰ってきた。
そう思っていた私や周りの人達は
彼の行動や話す中身から
あの頃と何も変わっていないことを知った
結局のところ
花の都大東京で
夢破れて落武者となった彼は
プライドだけは高いもんだから
社会と自分に折り合いをつけることができず
成人式も周りの目を気にして
参加することもなく
普通の職に落ち着く事もできず
ただいま、
「落武者フリーター」として
天明で活躍?している
およそ10歳差の私から
アドバイス出来ることがあるとしたら
自分に合う職場を探すのではなく
職場に自分を合わせる努力をしないと
何処へ行っても
上手くやってはいけないよ!
さて、これからの彼の人生が楽しみである
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